裏雑記
特にやばい事を書くわけでもなく。ネタやらなんやら兎に角雑記。
愚痴とかもあるかもしれないので、苦手な方はBACKプリーズ。
魔導物語だけじゃなく、その他ディスクステーションゲームの
プレイ日記みたいなものも書いていこうと思います。
  ツイッターの診断から妄想 2012年09月26日(Wed)03:58 SSS・小ネタ
「ご、ごめん、シェゾの大事なカップ……割っちゃった……」
 カシャン、と静まりかえった部屋に響いた異音。
 またかと眉を寄せ読んでいた本から目を離してキッチンへと赴けば、砕けた陶器を前に呆然と立つアルルがいた。
 声を掛けようと口を開きかけた矢先、遅鈍な動作で腰を折って破片を拾いあげ、恐る恐るとそんな言葉。
「カップ?」
 掛けようとしていた言葉とは別の単語を呟き、アルルと彼女の足元でゴミと化したそれを見る。
 それは確かにカップだったものだ。ごくありふれた珈琲カップ――だったモノ。
「俺のカップ割ったのか」
「…………」
 ふっと息を吐いて口端を吊り上げる。
 あからさまに動揺した金無垢がこちらを向いた。
 早足で歩み寄り、アルルの手から欠片を取り上げる。
「確かに俺のだな。……どうしてくれる?」
 まじまじと見たあと声低く、目を向ければ後ずさり、
「ご、ごめんなさい」
 哀れなほどか細い声でアルルは俯いた。
「人のモン壊しておいて、『ごめんなさい』で済むのか? アルル」
 内心ほくそ笑むが顔には出さない。
 割れ物をまたぎ、また一歩退いたアルルの前に立つ。
 見下ろす。

 それはただの珈琲カップ。特に思い入れがあるわけでも気に入っていたわけでもなく、ただ"毎日使っていた"。それだけのもの。
 が、アルルは誤解した。
「それなりの代償は払ってもらわないとな」
 欠片をアルルの後ろへ放るとその音に首を竦める。
 小さな体を流し台に押しつけた。
 壊れた珈琲カップを横目で見やる。気が強く、しかし人情に脆いアルルを押さえつけるには十分な口実。
 視線を戻せば壊れそうな顔で眉を下げたアルル。
 顎を引き寄せ唇を奪う。

 ……抵抗はされない。

 善しと、何度も角度を変えて啄み、解放すれば小さな吐息。
「シェゾ……」
 濡れた唇の動きが自分を呼んだ。
 応えないまま、真っ赤な顔の耳に囁く。
「覚悟しろよ、アルル」

――さあ、今日はどうやって可愛がってやろうか。



※ツイッター診断で、「 【シェアル語り】攻め側が大切にしていた物を受け側が壊してしまった時の2人について語りましょう。 」と出たので。
 アルルを攻める口実を手に入れてしまったシェゾさん妄想です。

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