Blue
& white
空を見上げる…そこには青。一面の青。
あぁ…君の瞳と同じ色…。
どうしてこんなにも綺麗なんだろう。
そういえば、ルルーの髪も青色だっけ…。
羨ましい…。
あんな綺麗な色を持っている、それがどうしようもなく羨ましい。
青の色彩を持ってて羨ましい…。
それは一つの言葉となって発せられたみたいで…
彼は苦笑しながら俺もお前が羨ましいよ、って。
何言ってるの?羨ましいのはボクなんだってば。
――だって君の瞳はとても綺麗で、綺麗すぎて。本当に神様は不平等だ――
これは心に留めておく。
ねぇ?どうしてボクが羨ましいの?
そしたら彼は笑って、俺がどう求めても手に入らない色を持っているから、って。
…は?とうとう頭でも壊れたの?
正直にそう思ってしまった。しかも顔に出てたみたいで。
そしたら彼は怒ったようで…
何だよその顔は…。あのな、お前は白って言う色彩を持っているじゃねぇか。あ、持っているというよりも纏っているって言った方が正しいな。俺は白なんて色は纏えないし持てないから羨ましいんだよ、って言ってくれた。
それを聞いて何故か無性に嬉しくなって。でも青の色彩を持っている君に言われると素直になれなくて
――ありがとう――
何て言ってやらない。絶対に言うもんか。
お互いがお互いを羨む関係。不思議だね、前までは喧嘩ばかりだったのに…。
でもこうゆうのも悪くない。否、むしろ良い。
そんなことを思っているとふと風が吹いた。
風の吹いた先には青い空に白い雲。まるでボクと君みたいって思ったのは内緒なの。
それは穏やかな午後のひと時。