美しきかな 月の色

思いは届く 金の星

 

こちらへおいでと 手招きすれば……

 

  月の大通り

 

 

一人の少女が 闇が寝静まったころ一人外を歩いていました。

亜麻色の髪をゆらして、白いワンピース一着という涼しい格好をして。

 彼女の名前は、アルル・ナジャ。光の魔道使。

 

 「あーあっ!毎日暑くて暑くて、ゆっくり寝てられないや!」

 

今日は、学校で実技のテストがあった。もちろんボクは一番をとったんだけど、その時頑張りすぎて、眠くて眠くて家に帰ってから即効ベットにダイブして寝ちゃったから、ボクは、夜中だというのに寝られなかった。

 

「かー君のいびきはうるさいし、家でボーッとしてるのもなんだか怖いし……。」

 

ブツブツブツブツ。何を言ったって状況は変わらないけど、ボクはとりあえず愚痴をこぼした。

……だって、結構怖いんだよ?一人夜中歩くだなんて。

 

「全く、本当に暑くて暑くて・・・ん?」

 

いつのまにか、ボクの目の前に広がる暗いくらい森。その奥に光が見えた。

あぁ……もしかして。ひょっといて、ひょっとすると……。

 

 

ちらっと、森の陰に銀の光が見えた気がして。

気が付けば、ボクは走っていた。普段でもこうゆう夜中、たまに外を歩いたりするんだけど。

運が良ければ、あの人に会うことができて。

 

 「……?あれぇ?こっちの方で確か光ったと思うんだけど。」

 

 ボクが探しているのは、一人の銀髪をもつ闇の魔道使。

その人の髪は、眩しい銀色で、こんな夜中に月に照らされるとちらちらと光り輝いて見える。それを探しているんだけど。

 

「見間違い……だったのかな……?……!?」

 

見間違いだとガッカリする僕の前を、淡く光り輝いている精霊さんが通っていった。

 背中に付いてる薄い羽は、触ったら壊れてしまいそうだ。

 

 何処へ行くんだろう。こんな暗い中。

 

 「…………?」

 

とりあえず、することもないし、探している人は見つからないし。

ボクは精霊について行くことにした。驚かせないようにそっとそっと進んでいって。

 

その先に見つけたものは。

 

 

ボクの探していた人だった。

眩しい銀髪のその人は、精霊に囲まれて、森の中で座って月を眺めていた。

時折ちょっかいを書ける精霊にかるく指で触れては、また月を見上げて。

 声をかけて、その側に行きたかったんだけど。彼のその髪と、普段見せない優しい笑顔がそこにあって、何か見てはいけないものをみた気分になった。

 

「アルル」

 

 いつの間にか、彼はこっちを見てた。

 

「シェゾ……」

 

 彼の名前はシェゾ。シェゾ・ウィグィィ。

キラキラ輝く銀髪と、透き通った蒼い目を持ってる、闇の魔道使。

 

「どうした?こんな夜中に」

 

シェゾは、昼間とはちがう顔でボクに話しかける。見慣れているはずの顔が月に照らされて、何故かとても眩しかった。

 それと同時に、何故か恥ずかしかった。

 

「昼間、寝ちゃって……。それに暑くて暑くて!」

 

 笑顔でシェゾに話した。会えたことが嬉しかった。

 

「キミこそこんな時間にどうしたのさ?」

 

 何気なしに、彼の隣に座って。彼もそれを自然に受け止めてくれて。妖精達も、自然と受け入れてくれた。それが、本当に嬉しかった。

 シェゾの隣は、ボクの指定席。誰にも譲らない。

 

「月が、綺麗だったから散歩をしていたんだが。どうも森が騒がしいと思ってきてみたら、

 精霊達がいて。で、今ここで月を見てた。」

 

 それだけ言って、月に目を戻すシェゾの顔は、何故かとても綺麗で昼間とは大違いで。少し胸が熱くなった。

 

「……ホントだ、月がすごく綺麗だねぇ。今夜は満月だね!」

 

「あぁ……。」

 

 ボクも月を見上げた。綺麗なまん丸のお月様。まるで、シェゾみたいだった。

いや、シェゾがまん丸とかじゃ無くてね?一人や見に浮かぶ姿が、シェゾと重なった。

 夜の闇の静けさのなかで、しんしんと輝いている月は本当に綺麗だった。

 シェゾと見る月は、いつもより二倍は綺麗に見えた。

 

 

それから、しばらくして。

いつの間にか、ボクとシェゾを囲んでいた精霊達が居なくなった。

 

「あ?なんだ?」

 

「どうしたんだろ?」

 

 姿形だけじゃなくて、気配までも消えてしまって。

 今此処にいるのは、ボクとシェゾ二人だけ。

 

「おい、アルル。あっちの方見てみろ。」

 

 そういわれて、シェゾの指の差す方向をみたら。

 

「……あの泉、光ってる……?」

 

「あぁ、なんだ一体……。」

 

シェゾの指す方向には泉があって、その泉が溢れんばかりに光り輝いていた。

夜の闇に浮き上がるようにして光り始めた泉は、闇に浮かんだ光みたいで。

 

「いってみようよ!シェゾ!」

 

それが近くで見たくて、気が付いたらボクは走り出していた。

 

「あぁ。」

 

 そういって後を追い掛けてくるシェゾ。

 

 

「……?べつに、光ってるだけでなんにもないね?」

 

 光り輝いている泉の前で、ボクもシェゾも立ち止まった。

ただ、高校と光り輝いているだけで、なんの気配もしないし、物音一つ立たなかった。

 

「……あぁ、なんにもないな…。だけど何故光っている?」

 

 そういって、シェゾは泉へと近づいていった。

光に隠れて、シェゾの姿が見えなくなった。

慌てて追い掛けて。置いてけぼりはいやだもん。折角、会えたのに。

 

「わ、ちょ、ちょっとまってよーー!」

 

 ボクは急いで光の中に飛び込んで、シェゾを追い掛けた。

 

 

…………続く………

 

後書き

 

どうもw空でございます!ちょっとシェアルで連載ものを……。(微甘な……)

こりゃまた中途半端なところで終わっとりますなぁ…(最悪

 っていうか、また微妙な文章だな……。(汗

ここまで読んでくださっている優しいあなた!お疲れ様です!もう大好きです!(マテ

 

 ちゃんと、続きかくので、もしもお暇でしたらまた目を通してくださいね……?

それでは! 続きを乞うご期待!(誰も期待しねぇよ) 

                           空

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