言えない。

 

『お前が欲しい。』

ボクはその言葉を聞いてからアイツを変態だと思ってた。

欲しいのはボクの魔導力…なんだっけ?

 

いつの間にボクはシェゾが欲しいだなんて考えてた。

ずっと一緒にいたからかな?

 

「アルル?」

…何?」

「大丈夫か…?」

 

なんかしたのかな。

ボクのこと心配してくれる。

 

「泣いてるぞ。」

「え…?」

 

シェゾ…ボクは君のこと…

 

……だよ…」

「え?」

「何でもないっ!!」

「なんだよその態度…。」

 

怒った???

謝らなきゃ…!

 

「じゃ、俺もう行くな。」

 

いやだっ…!!

 

「アルル…?」

 

ボクは知らない間にシェゾのマントをつかんでた。

言いたいことあるのかな…ボク…。

ただ待っててほしいだけ?

 

「言いたいことあんだろ?」

…ある…のかな…」

「ぜってーある。」

 

…シェゾ…。

もう知らないっ!!

テキトー!!

 

超変態魔導士って言いたいのかな〜?」

――――っ!るせっ!!」

 

そう言ってボクの髪の毛をわしゃわしゃとかき回した。

 

「別にあるだろ?」

「ん〜〜〜〜…なんだろう。」

 

考えても見つからない。

シェゾはこういうときどうするのかな?

1つだけしか見つからない……それは、シェゾが好き…ってことだけ…。

なんでこうなっちゃったんだろ

 

「もう嫌なことは考えるな。」

「ぇ?」

「また泣いてる。」

 

シェゾは溜息をついてからボクの涙を拭き取ってくれた。

シェゾの指…細くて暖かくて勇気がでるような感じだなぁ…。

 

「シェゾ…耳貸して。」

「ん?」

 

ボクはシェゾに

 

……大好きだよ…。」

 

 
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