僕に出来る事。

 

僕に残された 限られた時間――ラグナロクの瞬間までに
僕がみんなに 何をしてあげられるだろうか。
創造者との決闘の瞬間までに 何が出来るだろうか。

僕には 解らなかった。
僕には解決は無理だったから、みんなに聞いてみたんだ。

だけど。

「アルルはアルルらしくしていればいい」って。

僕らしいって 何?  僕らしさって何なの?
       
――
自分の事なのに、解らないなんて。

僕が 僕自身を見失っちゃったら、他に誰が僕を見つけてくれるんだろう。


そんな時。

彼がこう言ったんだ。

「アルルはアルルらしく、いつもみたいに――――ればいい。」


ありがとう。

満面の笑みで、感謝を込めて。
彼は少し照れてて、だけど、澄んだ蒼い瞳で僕の顔をじっと見つめててくれる。


ありがとう。

僕を  本当の僕を見つけてくれて、ありがとう。

そうだよ。僕は今まで何をしてきたの?

……
そんなの、答えは一つに決まってる。


笑ってきたんだよ。


自分の事じゃなくて、誰かのために。
誰かを幸せにしたくて、微笑んできたんだ。

誰かが悲しんだから、泣きたいんじゃない。

誰かが辛いから、苦しみたいんじゃない。

みんなが、悲しくて辛いからこそ 微笑んできたんだ。


少しでも、救われたらって。 そう思ってきたから。



君の言葉は、僕の心に永久に保存しておくよ。
必ず 僕の助けになってくれるから。



アルルはアルルらしく、いつもみたいに笑っていればいい。
 お前が笑うことで、みんな――いや、世界中の奴らが救われるから。
 少なくとも俺は、いつもアルルの笑顔に元気付けられているから



僕、絶対に負けない。 必ず勝ってみせる。

創造者に勝ったら 今度こそ言うんだ。

解ってる。 ちゃんと解り合っている……つもりだけど、

言わなくちゃ 伝えなくちゃ いけないんだ。

僕の口から 君に 


好きって。



みんなの想いが 僕を強くする。
大切な人を守りたいという 強い想い。

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