いつも通りに、罠。3
 「そう言えばサタン様、カーバンクルはどうするのですか?」
「あ、まあいい、これから戻ったら手遅れになるかもしれないからな」



『そっちに救援が行ったからね。私のアルルと貴方のご主人よろしくね』
『分かっている…ただ、女の方はもう気を失っているぞ』
『女じゃなくてアルル。いい加減覚えなさいよ。もしかして主人の名前も忘れてるんじゃ…取りあえず、貴方の主人が無茶しないように言っときなさいよ』


 さて、ボクたちはダンジョンについた。
「この先は気を付けろよ」
「オリジナルじゃないからね、そんなヘマは…」

カチッ

「してるだろうが」
大きい刺付きの鉄球が、こちらめがけて転がってくる。
「うわ、逃げなきゃ」
「ほれ」


 身体がふわりと浮き、何とも言えない息苦しさを感じた。この感じ、間違いなく、「空間転移」だ。なんだか、助けられてしまった。しかも、こんな、抱きかかえられたような、恰好で。ああもう悔しいなあ、これじゃあオリジナルと同じじゃないか。ホントにカッコ悪い。


「ううう、あ、ありがとうディーシェ…」
「言わんこっちゃないな」

 「? おい、ドッペル、なぜ此処にいる」
「…サタンか。何って、こいつがオリジナルを助けたいと言うから、それの付添だが?」
「何故それを知っているのだ」
「カー君に、キミが来る前に会ったの。ホントここ罠が多いから気を付けて探索しないといけないんだよね」
「さっきもディー」
「ラグナロク!」
余計なことは言わなくていいってば!
「イクリプス、言わなければ良いのだろう」
「そうだよ、死にたくなきゃ、言わないことだよ」
「……」


 「取りあえず、あんたたちとも一緒の行動な訳ね。こうなったら、さっさと見つけましょう?」
「どうやって…」
「ぐっぐぐっぐぐー」

 え。
 
 全員の唖然とした顔を見上げる、満足そうな顔のカー君がいた。
「ぐぐぐーっぐぐぐぐー!」
「ああ、ごめんねカー君、キミサタンに置いてかれたんだね」
「ぐーぐぐっぐ!」
「気にしてない?良い奴だねいつもキミは」
どうやらカー君の話によると、二人は地下のどこかの罠にかかっているらしい。
 
 まあ、この話をしてる間、ディーシェとルルーは首を傾げていて、サタンはひたすらカー君に謝ってたんだけど。というわけで、地下の二人を捜すためオリジナルと同じように、魔力探知が得意なディーシェが頑張ることになった。

 「魔力の気配はどうだ?」
「どうだこうだもお前の魔力がにじみ出てて上手く行かない」
「酷いこと言うのな…お前」
「サタン様になんてことを…!」
「る、ルルー、ここで仲間割れはよくない…、わ、ワタシの魔力が膨大すぎるのが悪いのだ!な!な?」
「サタン様がお強すぎるからなのですね…私、ルルーは…」
うん、これいろいろおかしいよねえ…。
「というわけでワタシはここから出ていく」
「サタン様、私もご一緒に」
「いいや、お前の格闘技がなければ、魔力が封じられた時この二人では無理だろう? ディーシェはヘンタイと違って闇の剣を持っていないからな。ワタシもルルー、お前と捜したかったさ」
…このバカップル、ほほえましい通り越してさっきっからディーシェのほうに殺気を感じる。



 「さー、あんたたち、行くわよ」
「ぐっぐぐっぐぐー」
「…口調が変わったな」
「仕方ないよ」
若干不安だな…。このメンバー…オリジナルがいれば良かったのに。






 「おい、このあたりだな。…多分このトラップにかかったんだろう。このトラップはどうやら魔導制限を感じるな。多分中は魔法が使えない。感じられる魔力も微妙だ。…俺のオリジナルの闇系の魔力の雰囲気がなけりゃ、さっさとここは通り過ぎていたかもしれぬ。…細かい位置が分からないのが困りどころだが」
「ごちゃごちゃ言ってないで何すればいいのか言いなさいよ」
「そうだよ」
…人の思考を邪魔するな。
「攻撃しろ。何でもいいから。ただ威力に気をつ…」

「破岩掌!女王乱舞!」
「ラビリンス!ラグナロク!」
「…サンダーストーム」
だから威力に気を付けろと。こいつらはこの下に人がいること忘れているな。

「なんでディーシェだけそんな技なの」
「…下にオリジナルたちがいるから、あまり威力を出しすぎると、下の空間が崩れる可能性があり、危険だ」
「確かにキミの技威力が半端ないのと基本魔法の一段階上がいっぱいあるだけで、ちょうどいい威力のないもんね」
…悪いのはオリジナルだろうが。

 「あれ見て!」
「ほう、そこか?」
「魔力制限されているんじゃ」
「基本魔法なら使えるみたいだな、行くぞ」

続く



りりりれり
2014年10月03日(金) 22時15分59秒 公開
■この作品の著作権はりりりれりさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
なんか、Dさんがデレる?だけになってしまった…。

この作品の感想をお寄せください。
No.4  りりりれり  評価:--点  ■2014-10-05 21:06  ID:TvdnLK10luM
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ありがとうございます! ラノベクオリティーで頑張ります!
No.3  華車 荵  評価:--点  ■2014-10-05 09:57  ID:xhjJGwmtVG.
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 い、いいいい色気っ!?Σ(゚Д゚)
 そ、そんな事言われたの初めてです。嬉しい……ありがとうございます!
 りりりれりさんは状況設定や表現が細やかで上手いので、その長所を活かしてこれからも頑張ってくださいね!
 応援してます!

 目指せ、ラノベクオリティ!!←
No.2  りりりれり  評価:--点  ■2014-10-04 22:22  ID:TvdnLK10luM
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ありがとうございます。華車葱さんの文章がとても好きです。なんか独特の色気があるというかなんというか。柔らかいというか。これからも文章の勉強頑張りますので、暖かい目で見守っていただけてら嬉しいです。
No.1  華車 荵  評価:30点  ■2014-10-04 00:46  ID:xhjJGwmtVG.
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 なにこれ。サタルルもD様'sも可愛すぎてやばいです!! そしてさりげなく闇カー来たwww

 こほん。
 会話のテンポがよくて読みやすいですね。良いなぁ。
 邪魔にならないように一時パーティー抜けするサタンさま大人だ。
 そして冷静沈着なディーシェさんカッコいい。女の子たちは天然可愛いし読んでいて幸せでした!
 続き、楽しみにしています!
総レス数 4  合計 30

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