ルルーの鉄拳春休み 不思議の国編12
? フフフフッ・・・とうとう全ての願いの玉を集めたようだな。

ル ああ・・・・・・あんたはっ!!!! こともあろうにこの私の課題を奪ったやつじゃないのよ。いや・・・それだけじゃないわ・・・「光の池」のセリリに呪いをかけてブタたらにするわ・・・生命の木は枯らしてしまうわ・・・えぇーと・・・それから・・・えーと・・・色んなことをやって私にたくさん迷惑をかけたでしょ。絶対に許さないんだから!!

フードの男 だったら・・・どうするのだ???

ル そんなの決まってるでしょ、思う存分この私の気が済むまであんたをぶちまわすわ。まずはそのふざけたフードを引っペがしてやるわ。いくわよぉーーーー


フードの男 おっと・・・まった・・・言われなくとも・・・フードは自分で取るさ

ナ フードの男はかぶっていたフードを脱ぎ捨てました。

ル あ・・・・・・あんた・・・・・・・・・・・・・・・・誰?

? チィッ!そういうと思ったぜ。俺は今ひとつマイナーだからな。
いやいや・・・そんなことはいい結論から言おう。この世界は・・・お前の祖母が作り出した世界・・・だ・・・

ル お・・・お祖母ちゃんが・・・?

デ そうだ・・・俺の名はデーモンサーバント・・(デーモンサーバント以下デ表示)お前の祖母との盟約によって動いている。このワンダフルランドの住人の姿も皆・・・お前に一番わかりやすい形で具現化しているに過ぎない・・・
このように・・・な・・・

ナ デーモンサーバントが言うと同時に周りの状況が変わりケットシーたちの姿も消えました

ル こ・・・これは・・・?

デ ワンダフルランドとは・・・お前の祖母がお前自身の意識を下に作り出した精神世界だ。
この世界は幼い頃のお前の体験した出来事や思い出が元になって構成される世界・・・
つまりこれは・・・お前自身が描いている世界・・・お前自身の世界・・・ということになる

ル そうか!!だからどこか懐かしく感じたし・・幼い頃の思い出が色々と浮かんできたのだわ。で・・・でも・・・どうして・・・どうしてお祖母ちゃんはこんな世界を作って私を!??

デ さあな・・・はっきりとしたことはわからんが・・ただ・・随分と・・・お前のことを心配していたようだな。
死してなお、お前の成長を見るため意志の力でこのような世界を形成させていたわけだから・・・な・・・では・・・お前の祖母との盟約を果たそう・・・ 
お前がこの精神世界において試練をすべて乗り越え願いの玉をすべて集めた時・・・どんなことでも1つだけ・・お前の望みを叶える・・・それが・・・お前の祖母との盟約だ。さぁ・・・お前の望みはなんだ???

ル 今貴方・・・何でもって・・・言ったわよね???だったらお祖母ちゃんを・・・お祖母ちゃんを生き返らせてよ・・・

デ ・・・・・・・・・・・・・・残念ながら・・・それは無理だ・・・実は・・・その願いは盟約を交わした時点で既にお前の祖母から既に拒否されてしまっている。「人の生死に触れることは許されない・・・それがたとえ誰であろうとも・・・」これがお前の祖母の言葉だ・・・・・・祖母を生き返らせる以外の望みはないのか???

ル 願いの玉を使うことになるのかもしれないけども、あなたと・・・お祖母ちゃんがなんで盟約を結んだのか教えて頂戴、そしてなんでお祖母ちゃんが願いの玉を持っていたのかも教えて頂戴・・・。

デ ふむ・・・俺とお前の祖母の関係と願いの玉のことも盟約の範疇だ。祖母からは聞かれなければ話さなくていいと言われていたが・・・話が出たら真相を話せという盟約だからな。願いの玉を使うことにはならん

ル できるのなら・・・お祖母ちゃんとあなたの関係の方から先に話して・・・。

デ どのみちお前の祖母と俺のことをはなさねば願いの玉に繋がらないのだ。
・・・お前の祖母がなくなる少し前に俺とお前の祖母は会ったのだ。
俺はその時お前の祖母を殺してでも願いの玉を奪う気でいた・・・。だがお前の祖母は俺の狙いが初めから願いの玉であることを気づいていたのか願いの玉を俺に使わせたのだ。条件付きでな。

ル 条件・・・ってなによ??

デ 願いの玉は一度使うと次に使えるようになるには最低でも2ヶ月ほど時間がかかるのだが実際はどのくらいかかるか全くわからぬ為に次に使えるまでの間寿命を延ばしてほしいというお前の祖母の条件のもと俺は願いの玉を使ったのだ。
魔族の中で俺は最下級(本来のデーモンサーバントがどのへんにいるのかわかりませんがこの話では最下級とします。ご了承ください)の魔族なのでな力が純粋に欲しかったのだ・・・魔族は生まれついて力の差が大きく出てしまうのだ。それを抜きにしてでも上級の力をつけたかったのだ。その為に願いの玉を使い力を付けようとしたのだ。その望みを叶えたあと次に願いの玉を使えるようになるまでの間俺はお前の祖母の寿命を延ばした。その後お前の祖母が自分自身で願いの玉を使ったのだ。
そしてこの時俺はお前の祖母は盟約を交わしたのだ。通常の約束は魔族や悪魔は破ることは多いが盟約は破ることは許されない例えそれが人間との盟約だったとしても・・・だ。人間との盟約を交わす魔族、悪魔はほとんどいないが・・・俺はお前の祖母の持つ願いの玉を使わせてもらったことからお前の祖母と盟約を結んだのだ。
魔族と悪魔にとっては通常の約束は破っても大したことではないが盟約の場合は命を賭してでも守らなければならないのだ。これを守れなかった魔族と悪魔は死より重い罰を受け死したあともそれが消えることのない烙印を押されるのだ。(実際に悪魔と魔族の約束と盟約の差はあまり良くは知りませんがこの話では盟約を破ることは死よりも重い罪に当たるということとします。ご了承ください。)これは我らにとっては耐え難いことなのだ。
先程も言ったことではあるがお前の成長を見るためにこの世界を願いの玉で作り時が来たらお前をこの世界へ俺が導き試練を与え願いの玉を集めることが出来るかどうか見守るという内容だったのだ。そして俺は盟約に従い姿を隠しながらお前のことを見ていたのだがお前は見事に試練を乗り越えて願いの玉を集めことができたのだ。
そして・・・願いの玉のことだが、これはお前の祖母が自分の祖母から受け継いだものなのだ。お前の祖母の持っていた破魔のオルゴールと共に・・・な・・・。

ル 受け継いだって・・・まさか・・・・・・

デ そうだ・・・お前の家系は代々破魔のオルゴールと願いの玉の持ち主だったのだ。そしてそれを引き継がせてきたのだ。だが引き継がせるのはそれを引き継がす前の者が生きている必要性が有り尚且つ引き継がせるものも6歳以上にならねば引き継がすことができぬ上に破魔のオルゴールと願いの玉を同時に渡して引き継がすことが出来ず5歳の時に破魔のオルゴールを渡し6歳で願いの玉を渡すことで完全に引継ぎが成立するようになっているそうだ。
だが・・・これは自分の息子か娘に引き継がすことが出来ず孫にしか引き継がせることが出来ないものでその前に寿命が来てしまう場合があるそうだ。事実お前の場合は引き継がすことができずに終わってしまったわけだ。

ル なんで・・・なんで私だけになっているのよ・・・お母さんもいたでしょう?なんで孫以外に受け継がすことができないのよ。

デ ・・・辛いとは思うが・・・これはお前の祖母の何代か前までは自分の子供に引き継がすことができたらしいのだが・・・その時に息子と娘が争ってしまったことがあったそうだ。あまりに強力な力を持つので互いにほしがり譲らなくなってしまったのだ。
そしてそのことで子供が争って大けがをする事態にまで発展してしまったために何代か前の所有者が悩んだ末に孫に引き継がすことを考えそのことを願いの玉に使ったために孫以外に引き継がすことができなくなったそうだ。引き継ぎを変えることを願いの玉に望むことができるのはたったの一度のみのためお前の祖母の何代か前が望んだあとはもう変えることが出来なくなったそうだ。孫が複数いた場合は持ち主がこの孫にと決めるらしいが誰に引き継がせるかはその時まで全くはなさず一人で決めるしかないそうだ。
そしてだが・・・この願いの玉は何故お前の家系が代々受け継いでいたのかは詳しいことはわからぬそうだ・・・だが願いの玉は魔界には存在していなかった物であり天界にも存在していなかった物なのは確かだ・・・それ故に俺のような魔族や天界の者にねらわれていたことがあったらしいが・・・今はそういうことはなくなったそうだ・・・だが俺のようにその存在を知り奪いに来ていたのは少なくはなかったのだが破魔のオルゴールを使うことで我ら魔族や天界の者を追い返すことが出来ていたそうだ・・・俺がお前の祖母の願いの玉をねらった時は既に破魔のオルゴールをお前に渡した後だったため追い返すことをあきらめたのかもしれんな・・・破魔のオルゴールには我ら魔族や天界の者を追い返す事の出来る力があったのだ。
破魔のオルゴールの力も詳しいことはわからぬそうだ。だが・・・破魔のオルゴールを持ってしても上級の魔族、天界の者は追い返せない場合があるそうだが・・・その時はどうやって追い返していたのかは・・・悪いが俺もわからぬのだ・・・破魔のオルゴールについては我ら魔族や天界の者を追い返す以外の力もあったようなのだが・・・お前の祖母は何も俺には話さなかったのでな・・・お前は言わなかったが俺は万が一のことを考え破魔のオルゴールの事も話さなくてはならないのではないかと聞いたのだがどうもお前の祖母は破魔のオルゴールの事について何かを隠しているようだったが・・・これは俺にもわからぬのだ。
・・・お前は一応は思い出の話の中で桜から作られたオルゴールだと言うのを思い出したと思うが・・・実際の所は本当に桜から作られたのかはお前の祖母もわからぬそうだ・・・ただ・・・自分の祖母からも同じようなことを言われたそうで自分も桜のオルゴールとお前に話したが実際は何で作られてるのかは不明だ。
・・・願いの玉を使わせる代わりに盟約を結んだと言っても過言ではない・・・いや・・・最初から盟約を結ぶために俺に使わせたのかもしれんが・・・真相は・・・今となっては闇の中だ・・・

ル ・・・わかったわ・・・この世界で願いの玉を集められたけども・・・現実の世界では願いの玉は集めることはできるの????

デ 残念だが・・・それはもう出来ない・・・なぜなら願いの玉の所有者が生きていることが前提で集めれば効力はあるが死んでいる場合は色つきのただの石にしかならんのだ。
集めると言っても前の所持者から・・・つまりお前の祖母からこの世界と同じように試練を与えられそれをクリアするのは現実でも同じなのだが精神世界と現実世界では出来ることと出来ないことがあるのだ。
精神世界では俺はお前の導き人として試練を乗り越えるかを見ていることが盟約の範疇だが現実世界では祖母からは手を出すなと言われているのでな現実世界では会うことは出来ないのだ。
・・・願いの玉は精神世界では俺が所持者となり現実世界ではお前の祖母が所持者となっているために願いを叶えることが出来るのはこの精神世界だけなのだ。だが・・・願いの玉に精神世界での願いが現実で叶うように願いの玉にプログラムがされているのだ。だからお前が願ったことが現実世界では叶うのだが完全にお前が望んだとおりになるかどうかまでは不明だ。お前の祖母は出来る限りかなえさせてやりたいが現実と精神とでは叶えた願いの差が出てしまうそうだ。どのように出るかは願って見るまで全くわからない・・・と言っていたぞ。
・・・お前にとって辛い内容が含まれていたがこれが俺とお前の祖母の盟約だった。
・・・破魔のオルゴールに関しては盟約外だが俺の知っている事を話した方が良いと思ったので話したが・・・・・・これで盟約を結んだ時の内容は全て話した。まだ願いの玉は使っていないが何か望みはあるか???

ル・・・貴方とお祖母ちゃんが盟約を結んだ理由も・・・願いの玉のこともよくわかったわ。ねぇ・・・お祖母ちゃんは・・・お祖母ちゃんは私が願いの玉を集めてくれたことは喜んでくれているの・・・かな?

デ それだけは・・・間違いはないはずだ。お前の祖母は・・お前が自然を愛する優しい娘に育つように願っていたようだ・・・おそらくこの世界で願いの玉を集められるものは・・お前の祖母が願っていた人間に違いないだろうからな・・・

ル ありがとう・・・私・・・それだけで充分だわ・・・

デ 充分って・・・願いはどうするのだ???

ル 私が・・・望むものはないわ・・・そりゃあ本当に・・・まるっきり願い事がないといえば嘘になるけど・・・自分の願いは・・・自分の手で叶えたいの・・・それに・・・こうしてお祖母ちゃんが私を見守ってくれていたことがわかっただけでも嬉しいのに・・・願い事まで叶えてもらうわけにはいかないわ。

デ ・・・・・・・・・そうか・・・

ナ そう答えたデーモンサーバントが本の一瞬だけ優しく微笑んだようにルルーには見えました。

デ さて・・・現実のお前の体は今・・・一種の睡眠状態にある。残念ながら目覚めるとこの世界での出来事は全て忘れてしまうのだ。
・・・これはこの精神世界における掟なのでな・・・だが・・・お前にとってこの世界で経験したことは何らかの形で必ずプラスになることがあるはずだ。
しかし・・・欲のない人間だな・・・お前は・・・全く・・・変な人間だ・・・最後に変な人間に・・・この俺から心ばかりのプレゼントをお前にくれてやる。目が覚めてからのお楽しみだ・・・では・・・そろそろ別れの時間だ・・・じゃあな・・・変な人間・・・

ル ええ・・さようなら・・・それから・・・色々とありがとう・・・・・・お祖母・・・ちゃん・・・

デ おやおや・・・あの子には・・・わかっていたんだねぇ(姿が変わる)

祖母 私はね・・お前に子供の頃の純粋な心を思い出して欲しいと・・・そう・・・思っていたのさ・・・でもお前の心の中はちっとも変わっちゃいなかった・・・あの頃のルルーとちっとも・・・
ルルーや・・・本当にいい子に・・・お祖母ちゃんが願っていた通りに元気に育ってくれた・・・ね・・・お祖母ちゃん・・・ずっとルルーを見守っているよ・・・ずっと・・・ね・・・ルルーや・・・元気で・・・おやり・・・
2013年05月15日(水) 18時25分05秒 公開
■この作品の著作権は隗さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
この話はデーモンサーバントの最初の部分から「言葉だ・・・」までとルルーの「ねぇ・・・」から始まる部分以外は全て僕が考えたオリジナルです。実際に願いの玉と破魔のオルゴールの力と内容に関しては原作では詳しくはでていません。これを考えるのに相当な時間がかかりました。原作にないオリジナルなので試行錯誤が多く読み返しておかしいと思ったら修正し読み返すことを繰り返して投稿するに至りました。ただオリジナル部分がうまくできているのかは良くはわかりません。ですがこれは考えた時は元々からこの話にオリジナルを追加しようと決めていたのでここの部分の制作に一番時間がかかりました。オリジナルは考えるのがやはり大変でした。
後ですが。(お前の祖母の持っていた破魔のオルゴールと共に・・・な・・・。
ル 受け継いだって・・・まさか・・・・・・
デ そうだ・・・お前の家系は代々破魔のオルゴールと願いの玉の持ち主だったのだ。)ここの部分は別の終わり方で話が出るのですがこの部分も組み込んでいます。
少し修正しました。

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