ルルーの鉄拳春休み 不思議の国編10 |
ル ふう・・・ダッシュでここまで戻ってきたわよ。相変わらず陰気な感じが漂ってくるわ、前より酷くなったみたいね・・・急ぎましょう・・・ 闇の池到着(原作ではいきなり到着になります)さぁーてと・・・ブタたら!でてらっしゃいよー セ ひっどぉーーい!!!誰がブタたらなのぉーーーー??もぉーーー信じらんない〜〜!! ル 相変わらず気持ち悪いわねぇ・・・・私・・・この生き物に慣れることは無いわ・・・永遠に・・・世の為人の為・・・そして何よりもこの私の為に早いところ幻の泉の水を飲ませて元に戻しましょう セ 私がこの光の池の主であるうろこさかなびとの・・・セリリよ!! ル 今よ!!! ナ ルルーは口を大きく開けた元セリリの口めがけてマジ軽ボトルに入っている幻の泉の水を飲ませました セ んん!!んっ・・・んぐぅ・・・ごく・・・ごくん!! ナ 幻の泉の水を飲み込んだ元セリリの雰囲気がみるみるうちに変わっていきました。 (体が光はじめ、たらの姿から徐々に元に戻り始める) セ う・・・う・・・うーん・・・私は・・・一体・・・ ル どうやら元に戻ったみたいね ナ ルルーは今までの経緯をセリリに説明しました。 セ そ・・・そうですか・・・確かに・・・私に鏡の実を食べさせたのはフードをかぶった怪しい人でした・・・で・・・でも・・・本当に・・・本当に・・・ありがとうございました。 ル お礼なら私じゃなくてハーピーに言いなさいよ。私はあの子に頼まれただけ・・・ セ ハーピー?だ・・・誰ですかその人・・・ ル 誰って・・・あんたのことをずいぶんと心配していたすっごく音痴な歌を歌う羽のついた娘よ!! セ ご・・・ごめんなさい・・・やっぱり・・・私にはわかりません。 あ・・・あのぉ・・・それよりも・・・助けていただいたお礼にこれを差し上げます。受け取って下さい。 ル これは・・・何なの??? セ これは願いの玉と呼ばれる物の一つ青い玉ですぅ。不思議な力を持ち3つ集めるとなんでも願い事が叶うと言われています。 ル へぇ〜だったらこれって・・・かなりの優れものじゃあないのよ・・・後2つ集めればいいって訳か・・・で・・・他の玉は誰が持っているの?? セ す・・・すみません・・・私・・・知らないんです・・・力になれなくてごめんなさい ル 知らないんじゃ仕方ないわね・・・まぁいいわ・・・取りあえずこれありがとう。 ナ ルルーは青い玉を手に入れました。 セ それにしてもこの池・・・なんて汚れているのかしら・・・すぐにキレイにしなくっちゃ・・・えぇぇーーい!! ナ 突然セリリの全身が光り始めてあたりの様子がみるみるうちに変わっていきました。 ル へぇ〜すごいじゃないのあんた、これならば・・・あんたが変になったのが原因でこの森周辺があんなになったのも確かにうなずけるわね セ そ・・・そうでした・・・こうしちゃいられない・・・私、森もキレイにしてきますね。ほ・・・本当に・・・お世話になりました。 ナ セリリはお礼を言いながら急いで光の池の中に飛び込んでいきました。こうして・・・セリリの力によって森は以前の美しさを取り戻しました。 ル うわぁ〜流石だわ。もうこのあたりはすっかりキレイになってるわねぇ。なんだか空気まで良い香りがしているみたいね。 ナ ルルーは清らかな森の空気を思い切り吸い込みました。香るような新鮮な空気を取り込むと何とも言えない心地よさが体の中心から全身に広がっていき ます。ルルーは少しの間その場に立ち止まり、そして周囲の景色をゆっくりと観察しました。ここでいう観察とはただ見ているだけではありません。全身で感じているのです。 ル 元々この森は・・・こんなにキレイだったのね。 ナ その時、ルルーが懐かしさを覚える曲が何処からか流れてきました。ルルーは自分の心をそのメロディーにゆだねていきました。そしてさらに森を感じようと少しずつゆっくりと自分の意識を広げて森に重ねていきます。やがてルルーの意識は森との一体化を果たしていきました。 祖母 ルルー・・・ルルーや・・・ 5歳 なぁに??お祖母ちゃん 祖母 ルルーや・・・よぉ〜くお聞き・・・ルルーは今どこにいるのかな? 5歳 ・・・え・・・えぇ〜と・・・ルルーのおうちの近くにある森 祖母 ああそうだねぇ・・・じゃあ今ここには誰が居るのかわかるかい? 5歳 ルルーとお祖母ちゃん 祖母 ふふふ・・・確かにそうだね。それは確かに正しい答えで間違っちゃい ない・・・でもね・・・今のルルーの答えだけが生きているみんなにとっての正しい答えじゃあないのさ。 5歳 えぇ?? 祖母 お祖母ちゃんね・・・ルルーには今の答えだけが正解じゃあないって・・・そう考えるこに育ってくれると嬉しいねぇ〜 5歳 良くわかんないけど・・・ルルーはお祖母ちゃんが言ってるような子になる〜! 祖母 おやおやそうかい・・・じゃあお祖母ちゃんルルーに良いことを教えてやろうかね。自然と・・・いや・・・ルルーの周りに生きているみぃーんなとお話しできる方法だよ。これはルルーがいつも使っている目じゃなくて心の中の目を開けばとっても簡単なことなんだよ。いいかい・・・ゆっくりと目を閉じて・・・そしてルルーの周りにある物を優しい気持ちで感じてごらん。見て聞くのじゃなくて観て聴くのさ・・・そして全身で感じるんだよ。どうだい・・・小鳥のさえずり・・・木々のざわめき・・・お日様の暖かさ・・・大地の鼓動・・・そして優しい風が運んでくれる空気の流れ・・・もっともっと意識を広げればやがて空気の一粒一粒までがそれぞれ違った様子でルルーに話しかけてくれるよ 5歳 うぅーん・・・ルルーちっともわかんない・・・でもここにいるのがルルーとお祖母ちゃんだけじゃないってのはわかったよ 祖母 そうかいそうかい・・・ルルーは本当にお利口さんだね。それがわかれば・・・お祖母ちゃんがルルーに言うことは何もないよ。でもルルーこれだけは覚えておいておくれ・・・心の目で語りかければ・・・いや・・・ルルーがありのままの自分を見せて優しい気持ちで話しかければ周りの全てが見えてくる・・・そして答えてくれる・・・自然は・・・全ての生きている物は・・・いつも変わらずあたしらに話しかけている・・・普通に見て聞いているだけじゃ自然のお話は聞こえてこないし感じることも出来ないのさ。ルルーは自然のお話が聞けないなんて勿体ないと思わないかい?? 5歳 ルルーどんなお話でもきくのだぁーいすき 祖母 ふふふ・・・きっとルルーは自然のお話が聞けるこになれるよ ル そうか・・・そういえばこうやって自然を感じることはお祖母ちゃんが教えてくれたのだったわね。でも・・・どうしてこんな昔の思い出が・・・そうか・・・私の5歳の誕生日にくれた思い出のオルゴールのメロディーを聞いたからだわ・・・そういえばこの曲は・・・一体誰が・・・ ナ ルルーが感じた懐かしい音楽であるオルゴールのメロディーはハーピーが歌っていました。 ル うそ・・・でしょ・・・あんたは凄い音痴のはずじゃ・・・そ・・・それに・・・そのメロディーを・・・一体何処で・・・ ハ ・・・・・・・・・・・・私のお願いを聞いてくれてどうもありがとうございますぅ ル べ・・・別にお礼なんて良いわよ。私も今の森の方が断然好きだからね ハ ・・・・・・・・・・・・ありがとう・・・貴女今・・・この森を感じてくれていたのね ル やだ・・・恥ずかしいじゃないのよ・・・あんた・・・ずっとみてたの?? ハ あの・・・私・・・嬉しいんです・・・私たちの気持ちに・・・答えてくれる人がいるのが・・・ ル 私・・・達・・・って?あんたはひょっとして・・・ ハ・・・・・・・・・・・・そう・・・私は・・・この森の精霊・・・で す・・・自然と話が出来る人・・・私たちを感じる事の出来る人にしか・・・私の姿は・・・見えないのです。 ル なるほど・・・だからセリリにはあんたの存在自体がわからなかった訳か・・・ ハ 本当にどうもありがとう・・・森を救ってくれたお礼に・・・これを差し上げます。 ル ・・・これは?セリリが言っていた願いの玉!!! ナ ルルーは願いの玉を手に入れました。 ハ では・・・そろそろお別れです・・・本当にありがとう・・・さようなら・・・私たちと会話の出来る素敵な・・・人・・・ ル 待って・・・前からおかしいとは思っていたけど・・・この世界はいったい何なの??あんたは・・・私の知っているハーピーとは別の存在なのね!ここは・・・私の知っている世界ではないの? ナ ルルーは必死に問いかけましたがすでに完全に姿を消したハーピーからの答えはなく・・・彼女が今まで存在していたことを証明するものはルルーの手元に残された光り輝く願いの玉のみでした。 |
隗
2013年05月10日(金) 17時48分28秒 公開 ■この作品の著作権は隗さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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