夏の太陽の正体
それは、いつもと変わらない夏の昼下がり。





俺の隣を歩くのは、アルル。



小さな体から嬉しさのオーラを溢れんばかりに放出して、
それに伴い絹のような茶髪が踊っていた。





「〜♪〜♫」





鼻歌交じりに俺の隣を歩く彼女は
はっきり言って幼い。



「・・・元気だよな、お前は。」



俺は少々疲れ気味だった。
「闇の魔導師」の俺は元から日の光が苦手だからだ。




・・・オイ、今誰か吸血鬼みたいだとか思ったろ!!

・・・(咳ばらい)まぁ、ともかく!俺は疲れたってことだ!!




「なぁ・・・アルル。」



俺は少し先を歩くアルルを呼んだ。
幼い笑顔がこちらを向く。




「なに、シェゾ?」



「・・・疲れた。」



「え〜もう?」



「俺は直射日光が嫌いなんだよ」



「でも、家で本読んでばっかじゃ体に毒だよ。それに、シェゾは・・・
 おじいs「だぁ〜!!黙れ!!」ほら、こんだけ元気があるじゃないか」



「お前なぁ・・・。」



「本当に疲れたの?」



「さっきっからそう言っている。」



「しかたないなぁ〜。じゃあ・・・」



とアルルは俺の手を掴みニコッと俺に笑いかけた。



「仕方ないから同じ速度であるいてあげるよ。」



仕方ないからか・・・。
ちょっと複雑だ。



「・・・フン。」



俺はちょっと澄ました。
そんな俺の腕にしがみついて、アルルは小さく言った。


















ーそんなシェゾも大好きー


















照れくさそうに笑っていた。







俺はその日じゅうアルルも太陽も眩しくて、

直視できなかった・・・。












†Fin†
*TERRA*
2008年01月02日(水) 19時14分15秒 公開
■この作品の著作権は*TERRA*さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
ちょっとギャグ甘を書いてみました。
(なっているかは不明)
こんな風に2人がじゃれあってたら
可愛いだろうな・・・。

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