鍵 |
「どうすれば、時空の崩壊を防げる?」 沈黙を破って口を開いたのはDシェゾだ。 サタンは少しうつむいて、口を開いた。 「・・・・此処までくれば、ワタシやお前が消えたとて元に戻るわけでもない。 しかし、時空の水晶であるお前が・・・・いや、お前の内にある力で、新天地とこの世界をリンクさせればあるいは・・・・」 サタンのいった言葉は、数百分の一くらいの小さな可能性だった。 ラグナスとシェゾは、よくわからないといったような顔だったが、Dシェゾは理解できたのか、険しい表情で、聞き返した。 「詳しく聞かせろ。」 サタンは玉座から立ち上がり、答えた。 「時空の水晶には3つの人格がある。ひとつは今のお前。ひとつはクールの時のおまえ。そしてもう一人は、何もないお前。」 「・・・・」 「お前の人格は、周りの人々の思いで決まる。すなわち新天地と同じなんだ。 その同じであるお前が、新天地の住人となり、鍵となれば、この世界は・・・。」 「どうすればいい?」 Dシェゾは即聞き返した。 シェゾとラグナスは、サタンの言った意味がりかいできたようだ。 驚愕の表情だ。 サタンは、間をおいてから、Dシェゾを見据え、こたえた。 「・・・・この城の地下に時空のひずみがある。そこへ飛び込むんだ。 そうすれば、新天地への扉の前にいける。そこに・・・・鍵がある。 お前がお前になれる場所だ。」 「つまり・・・・俺の人格がいるのか・・・。」 「・・・・ああ。」 「ワタシが、そこへ今から転移させる。・・・・覚悟はいいか?」 「・・・・・・あぁ。早く連れてけ。」 Dシェゾは、2人のほうを振り返り、告げた。 「・・・・・俺の帰りを祈っててくれよ。」 そういっただけだった。 2人は、何もいえなかった。 何も言い返せなかった。 止められなかった。 2人はわかっていたのにとめられなかった。 サタンの言った意味を。 わかっていたのに。 Dシェゾがかぎになる。 それは、ひとつ間違えれば死を意味することも。 2人はとめることができず、Dシェゾが転移するのを、見送っているだけだった。 ラグナスは、拳を握り締め、己の無力さを悔やんだ。 シェゾは、床に拳をたたきつけ、自分のおろかさを呪った。 Dシェゾが眼を覚ますと、目の前には、大きな揺らぎがあった。 Dシェゾは、世界のことを思い、低く笑うと、 迷いも何もなく、大きくジャンプし、飛び込んだ。 |
リュウ
2005年02月05日(土) 21時56分03秒 公開 ■この作品の著作権はリュウさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.2 リュウ 評価:0点 ■2005-02-06 10:21:42 ID:tjAemY01kIY | |||||
ツバメさん> 辛口意見どうもです(え Dアルルとか女性キャラの特性を理解していないので、出そうとしても出せれるような伽羅じゃないんですよ、俺の場合。 あきれてくれて大いに結構ですよ。 続き・・・・どうしましょうか? なんかよい案があるならなんか教えてくれませんか・・・? |
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No.1 ツバメ 評価:70点 ■2005-02-05 23:28:24 ID:lkpXPMopOFQ | |||||
Dアルルって、「あるべき姿」で登場したのに、ただの一発キャラと化してる・・・ 呆れたと言うより意味がなかったんじゃ?と思った。 まあ、面白いからいいけど・・・ ところで、DシェゾとDアルルの名前をつけると言う話の続きはどうしました? |
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総レス数 2 合計 70点 |
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