名前 |
「ねぇ、Dシェゾ。」 「なんだ?Dアルル。」 「この名前の前に『D』ってつけるの少し不便じゃない?」 いまDシェゾはDアルルと2人で小高い丘に来ている。いい天気なので少し散歩に来てる最中だ。 しかし、唐突にDアルルがこんなことを言うものだからDシェゾは少し困惑した。 「ん、そうか?」 「そうじゃない?少なくとも作者はそう思ってるみたい。」 (ギクゥ!!) 「・・・図星か・・・・」 「ね、言った通りでしょ?」 「ほんとだな・・・・しかし、そうだなー、言われてみればそうかも知れんな・・・」 「『Dなんやら』とかじゃなくて自分たちのちゃんとした名前が欲しいね・・・」 Dアルルは少しさびしそうに言った。 確かに彼女の言うとおりだ。 自分達は「アルル」と「シェゾ」の形をまねたドッペルゲンガーなのだから。 しかし、ドッペルゲンガーが名前を手に入れるにはそのオリジナルを消して自分が本物になる必要がある。 他にも方法はあるが、もし失敗すれば彼女たちの存在そのものがなくなってしまう。 安全に、的確に名前を手に入れようとするのなら前者の方がオススメだ。 しかし、前者の方法はあまりにもツライ。彼女たちにとってオリジナルたちは「親友」、いやさ「心友」といってもおかしくない。 「名前ねェ・・・・『あいつ』に相談しに行くか。」 「『あいつ』・・・・・でもいてるかな・・・いや、居たとしても・・・・・」 「ダイジョウブだって。いざとなればお前だけでも必ず守ってやるって。」 「・・・・・・そうだね、ダメモトで言ってみようか。」 かくして彼女たちは『あいつ』の居る塔に向かった。 現在異常なまでにご近所に迷惑をかけている― 『悪魔の落とし子、サタン』の元へ― うぉぉぉぉおおぉぉぉんんんんんんん!・・・!・・・!・・・・・・! 塔の中でうなり声が聞こえる。 目の前の塔から放たれている唸り声だが、やたらとやかましい。 そのうなり声か泣き声か見当もつかないが―そんな音に共鳴してか周りの雲行きが怪しく雷がなりながら ケケケケ・・・・・ あやしげなカラスの鳴き声まで聞こえてくる。 「・・・・・・急に帰りたくなった。」 「お前が言いだしっぺだろう。名前が欲しいって。さあ、いくぞ!」 D二人は、塔の中へ入っていった。 「うわーーーーーーん!!!!!」 入った途端、泣き声が聞こえた。 あたりに眼をやると少し離れたところに玉座にもたれかかり泣き叫ぶ緑髪から角を生やした男がもたれかかっている。 この泣いてる緑の髪の男が― 認めたくは無いが― 魔王『サタン』だ。 「ああぁぁ〜・・・・・グッズがーカーバンクルちゃんのグッズがーー・・・」 「おおぃ、サタン?」 Dシェゾが声をかけるとサタンは涙目でこちらを見据え― 「ああ、Dシェゾか。どうした?ああわかっているぞ。名前だろう?あいにく今はそれどころじゃない。」 サタンが名前のことを言ったのでD達は少し驚いた。 「まだ何も言ってないのに・・・・・」 「全部知っているぞ・・・・名前をやろうと思えばやれるが・・・・・あいにくこちらもそれどころではないのだ・・・・」 サタンは早口にしゃべりながら涙を拭き、ふかーくため息をついた。 「そういえばカーバンクルのぬいぐるみやらが根こそぎ消えているな。」 前に一度Dシェゾが来たときにはカラフルなまでにカーバンクル一色だったが、その色が消えている。 「そうなのだ・・・・実はグッズが根こそぎルルーに奪われたのだ。その量およそ250t。」 D達は思いっきりこけた。 ごっちん。 「どうにかしてそのグッズをルルーの元から取り返せれば名前をやろうか考えてやってもよいが・・・・・って、きいているのか?」 D2人は倒れた拍子に互いの頭に激突し、 悶絶していた。 続く― |
リュウ
2004年12月17日(金) 19時54分35秒 公開 ■この作品の著作権はリュウさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.2 ツバメ 評価:70点 ■2004-12-23 14:50:06 ID:lkpXPMopOFQ | |||||
・・・ルルー、化け物・・・ 250tのカー君グッズをすべて持っていくなんて・・・ Dズも名前ぐらい自分で考えてみたらいいのに・・・ 漫才っぽくってお笑いしました。 |
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No.1 空 評価:70点 ■2004-12-18 20:51:44 ID:RnwPq7N.zV. | |||||
あぁ、正直笑ってしまいました!!(ォィ ルルー姉さん250tのかー君グッズどーするんだろう……(笑 ちょっと抜けたDズにも笑えました! あぁ、どうなるんでしょうこの先!? なんだか楽しみっすww |
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総レス数 2 合計 140点 |
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