recall the past |
私が想っている人は私ではない違う人を見ている。 それでも好きだと言う気持ちはとめられない。 どんなに、私を見てくれなくてもこの気持ちはとめられない。 昔は諦めてしまおうかとも思ったけれど…ある人にあって勇気づけられたから。 だから諦めない。 ある人の言葉は 忘れられなくて…そう、あまりにも印象的だったから…忘れられなくて。 『大切なのは誰かを想う心。どんなに辛くとも、あなたが想う人を好きだと言うことに代わりが無ければ想い続ければいい。 それは罪ではない。罪なのは憎むこと。憎めば相手も辛いし自分も辛い。だから憎んではならない。 大切なのは誰かを想う心なのだから。』 この言葉を言った人は誰だったのだろうか? 話したことは全部思い出せるのに誰なのかは思い出せない。 誰だったのだろうか…。 確かあの時、そうあの時… 一番の親友を憎み、いつも傍にいてくれた人をも憎んだときがあった。 そのときの私の感情は負のものであった。 キライキライキライキライ…ミンナキライ デモ イチバンキライナノハワタシ… その時は常にそう思っていた。 そう思っていた時にある人にあったのだ。 『心を落ち着かせなさい。あなたならできるはずだ。 憎しみからは何も生まれないのだから。』 まるで私の心を盗み見たかのようで、かっとなってしまった。 「あなたに…あなたに何がわかるのよ!!こんな苦しい気持ちになるのならこんな気持ち知らなければよかった!! 何も知らないあなたなんかにいわれたくない!!」 どこの誰とも知らない人に、怒鳴ってしまった。少しだけ良心が痛んだ。 『確かに私に言われる筋合いなどないだろう。だが、憎んでも…誰かを憎んでも何も始まらないと思わないか? だからあなたは想い続ければいい。あなたの気持ちはあなたのもの。誰かを想う心だけはとめることができないのだから。』 はっとした。何故、罪も無い人を憎んでいたのだろうか。 私の様子を見てその人は微笑した。そうしてこう言う。その言葉は私の心に刻み込まれた。 『大切なのは誰かを想う心。どんなに辛くとも、あなたが想う人を好きだと言うことに代わりが無ければ想い続ければいい。 それは罪ではない。罪なのは憎むこと。憎めば相手も辛いし自分も辛い。だから憎んではならない。 大切なのは誰かを想う心なのだから。』 涙が出た。たくさんの感情が溢れて、とまらなくて、涙となってこぼれだした。 『あなたはもう大丈夫。自分を信じて進めばいい。 私は、いや、私たちはいつまでもあなたを見守っているから。』 「ぇ…?」 ある人はそういって消えた。まるで、粉雪のようにさぁっと消えた。 それでも、声だけは残った。やさしい声だけが。 『見守ってるから、いつまでも。』 私は再び涙が溢れた。今度は嬉しい時に流す涙だった。 そしてある人が消えた場所に向かってこう言った。 「 ありがとう…それと、心配かけて…ごめんなさい!! 」 その声はちゃんと届いたのだろうか? あ、そうか。何で今まで忘れてたんだろう。あの時の、やさしい言葉をくれたある人とは 両親だったのか。 きっと、忘れていたのは毎日が充実していたから。 忘れていたのは悪いと思うけれど、きっと、彼らは怒らないだろう。 そして私は今日も進む。前だけを見て。 〜Fin〜 |
梨菜
2004年11月14日(日) 10時54分40秒 公開 ■この作品の著作権は梨菜さんにあります。無断転載は禁止です。 |
|
この作品の感想をお寄せください。 | |||||
---|---|---|---|---|---|
No.1 華車 荵 評価:100点 ■2004-11-14 11:12:53 ID:BH4G.dZ0sJM | |||||
とても良いですv ルルーさんの直向な思いとか決意とか 過去のルルーさんの迷いなど、とても良く画かれていると思います。 そして、優しい両親に感謝ですね。ルルーさん。 過去の話というのもなかなか良い物ですね〜…(ほわぁ〜 素敵な小説読ませてくれた架音ちゃんに感謝vv |
|||||
総レス数 1 合計 100点 |
E-Mail(任意) | |
メッセージ | |
評価(必須) | 削除用パス(必須) Cookie |