ちょっとした物語5 |
〜第四章〜 堕天使の降臨 「・・・闇の結晶と光の結晶・・・堕天使の鏡に天使の鏡。それに闇の剣。後は光の剣を手に入れるだけか・・」 レイズが天井を見ながらつぶやいた。レイズの隣には鎖につながれたシェゾがいた。 「なぁ、何で俺が堕天使などにならなきゃならんのだ・・・」 とシェゾは怒りが含まれた声で聞いた。レイズはもう何度目?という顔で言った。 「だから、君がただよかったの。それに君が僕にとって特別な人だから・・・」 「?」 シェゾはわからなかった。「特別な人」という意味が特に・・シェゾが「特別な人」の意味を考えていると急にレイズが言った。 「君には一生わからないよ。あ、それと無駄な抵抗はよそうね。その鎖たぶん君が言う脳 みそ筋肉の人でも壊せないから。」 「・・・・・」 (どんなに丈夫なんだ。これは・・・) とシェゾは一回鎖を見て思った。 「ちょっと出かけてくるね。」 「どこに?」 と慌ててシェゾはレイズに尋ねた。 「最後の材料を貰いに」 とレイズは微笑みながら消えた。 「さてと、どうやったら逃げれるか・・・」 と残されたシェゾ溜息を吐きながら呟いた。 「ねぇ、アルル。レイズってどんなやつなの?」 「へ?」 「だからどんなやつ!」 とルルーは怒鳴り声に近い声で言った。「ああ」というふうにアルルは頷くとしゃべり始めた。 「彼は、金髪で・・とっても赤い瞳だった。ふいんきは・・・なんか不思議な感じ、でもいやな・・・なんか黒いオーラに覆われていたんだ。シェゾとは少し違うような・・・」 「ふ〜ん」という感じでルルーが頷く。そのときサタンが入ってきた。 「「サタン」様」 二人の声が重なる。アルルがマシンガン並みの勢いでサタンに訊いた。 「なんか情報つかめた?」 サタンは無言で顔を横に振り口を開けた。 「その代わり水晶に金髪の青年が映った」 アルルとルルーは顔を見合わせた。そして先に口を開いたのはルルーだった。 「サタン様。その青年はきっとレイズですわ」 「そうだよ、きっと。ねえ、サタン。レイズがどこに行ったかわからない?」 サタンは首を横に振り、言った。 「やつが映ってすぐに割れてしまったのだ。水晶が・・」 二人は愕然とした。そして思う。なんという力の持ち主だと・・・ ラグナスはウイッチの店にいた。 「あと、携帯食、携帯食・・・・・・」 「そこの棚の上ですわ」 とウイッチが行った。 「あ、ほんとだ。ありがとう」 ラグナスはそれだけ言うとレジに向かった。 「別に礼を言われる筋合いはないですわ。当然のことですもの」 ラグナスは苦笑いを浮かべた。そのとき、ウイッチの店の扉が吹っ飛んだ。 「な、何ですの?」 塔イッチが行った。ラグナスはそのときにはもう剣を抜き、構えていた。 「だれだ」 とラグナスは大声で言った。すると返事は意外にあっさりと返ってきた。 「あなたの剣を貰に来たものです」 ラグナスは小声でウイッチに行った。 「あいつは俺に用があるみたいだ。もうすぐしたらここは戦場となる。だから逃げろ」 だがウイッチは首を横に振り言った。 「いやですわ。私、ラグナスさんと一緒に戦ってあいつをぼっこぼこに・・・・」 話をラグナスがさえぎった。 「ウイッチ聞いてくれ。あいつは強い、だから俺と君が力を合わせても勝てるかわからない。だから君だけでも逃げて戦力になる人たちを集めてきてくれ。」 ウイッチは納得が行かなかったが、ラグナスの言うことに従った。 「ラグナスさん待っていてくださいね。すぐに人をたくさん連れて来ます」 ラグナスはウイッチが無事いくのを見送るとすぐに戦闘体勢に戻った。 「せっかく人質にしようと思ったのに・・」 「それは残念だったな」 と哀れみの欠片もこもってない言葉を投げつけた。これが戦闘開始の合図となった。 サタンから水晶のことを聞かされて数分後のこと、ウイッチがアルルたちのいるサタンの塔のベランダにものすごい勢いで突っ込んできた。 「ど、どど、どうしたの?」 とアルルが慌てながらも尋ねた。するとウイッチが、 「今はどうでもいいですわ。ルルーさん、サタン様一緒に来てください。緊急ですわ。もちろんアルルさんもですわ!」 「え〜!」 とアルルは声を上げた。それに続きルルーも言った。 「そうよ。訳を話しなさい、わ・け・を」 だが、ルルーの言うことには気にも留めず、 「もう余り時間がありませんわ!」 というとアルルとルルーの手をつかみ自分の店に飛んでいった。残されたサタンも仕方なくあとを追うことにした。 「くそっ」 そのときすでに決着が着いていた。その場にはぼろぼろになったラグナス。その手には光の剣はなかった。そして向かい側には一人の青年が立っていた。青年は光の剣を持っていた。 「まぁまぁだね、君の戦い方。少しは楽しめたよ。さてと、材料はそろったしそろそろにげようっと・・・・厄介な人着たみたいだし」 「な・・まえ・・・ぐらい・・なのれ・・・」 とラグナスは声を振り絞り言った。青年は微笑み、 「レイズって言うんだよ。ラグナス君」 と言い消え去った。それと入れ違いにウイッチは人を連れて戻ってきた。 「ら、ラグナスさんその怪我・・・」 とウイッチが言った。するとアルルが隣で、 「ヒーリング」 するとラグナスの体にやさしい光がしみこんでいった。怪我ももう目立たないくらい見なった。 「誰にやられたのだ。それにいつもお前が持っている光の剣が見当たらんぞ」 とサタンが言った。それを聞いたラグナスは苦々しげに言った。 「レイズと名乗るやつが奪って言った・・・」 「「「!」」」 アルル、ルルー、サタンの三人ははっとした。アルルは急いでラグナスに尋ねた。 「ラグナス。その、レイズって人どこにいったかわかる?」 「ごめん、わからない」 とラグナスが答えた。ウイッチが口を挟んでいった。 「レイズという人がほかに何かしたんですか?」 アルルはうつむきながら言った。 「シェゾがさらわれたの・・・レイズに」 バトンタッチといわんばかりに後の言葉をルルーが引き継いだ。 「それで私達レイズのことを探っていたのよ。だけどさっぱり・・・」 「あのさ、俺たちも手伝うぜ。」 「私も」 とラグナスとウイッチが言った。するとアルルは花が咲いたような笑顔で 「ありがとう」 と言った。そのときサタンが言った。 「もう日が暮れる。明日探そう」 そこにいた全員は頷いた。 「ただいまー。あれだけ無駄な抵抗はしないほうがいいって言ったのに〜」 とレイズはシェゾの姿を見ていった。 「う・・・うるせえ・・・」 とシェゾは息絶え絶えで言う。 「さぁ、儀式の始まりだ。ダークバインド」 「くっ」 レイズはシェゾを動けなくすると先ほど集めた道具をシェゾ周りに置きだした。そして異空間からシェゾの闇の剣を取り出し地面に刺した。するとシェゾ周りに魔方陣があらわれた。 「!」 レイズは呪文を唱え始めた。そして数分後、長い演唱が終わった。するとシェゾの背中に激痛が走った。シェゾが背中の激痛と戦っている姿を見てレイズは呟いた。 「成功だ・・・シェゾ、もうすぐしたら激痛とともに記憶も消えるから。少しの辛抱だよ・・・・」 その言葉はシェゾに届くはずがなかった。そしてシェゾの背中がだんだん血に染まっていった。そしてシェゾの背中から何かが出てきた。それと同時にシェゾはその場に倒れた。 「フフフ・・・・堕天使の降臨だ」 シェゾの背中には黒々とした大きな翼・・・堕天使の翼が生えていた。 数分後、シェゾは目覚めた。 「お目覚めかな?君の名前はシェゾ・ウィグィィ。僕はレイズだよ」 「俺は、シェゾ・ウィグィィ・・・」 「そう、そして君は僕だけのものなんだから・・・」 「お前だけのもの・・」 レイズは頷きながら言った。 「早速だけど君にお仕事だ・・・それはね・・・・・・・・・」 するとレイズはシェゾの耳元でしゃべった。シェゾは無表情のまま頷くと消えさった。 「あと少し、あと少しで手に入る・・・・・」 と微笑みながら言った。 今のシェゾはただの操り人形に過ぎない。 アルルは自分たちに降り注いでくる悲劇をまだ知らない・・・ そして今一番心配なのは、シェゾを元の心に・・・姿に・・・戻せるのだろうか・・・・・・ |
青桜緑空
2004年10月17日(日) 14時34分31秒 公開 ■この作品の著作権は青桜緑空さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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No.1 華車 荵 評価:70点 ■2004-10-18 23:47:30 ID:KBkoNExVYf. | |||||
早いですねw シェゾは一体どうなってしまうんでしょうか? そしてレイズの目的は…? 続き楽しみにしてますv |
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総レス数 1 合計 70点 |
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