ちょっとした物語3
〜第二章〜    闇の魔導師の行方
水晶色の髪、エメラルドのような瞳、ナイスバディな身体。そんな理想的な身体と体を持つ女性がサタンの塔に向かって鼻歌を口ずさみながら歩いていた。彼女はルルー。魔界のプリンスサタンに純粋に恋する乙女だ。機嫌良く歩いているとき何かに服を引っ張られた。
(何かしら・・・せっかくルンルン気分だったのに・・・まっ、まさか!)
ルルーはあることが思い浮かんだ。
「あなた、私とサタン様の仲を引き裂きにきたのね。そうはさせないぃ?」
途中でルルーは間抜けな声を出した。普通は、誰でも同じ反応をするはず。そう、後ろには誰もいなかったのだ。
(気のせいかしら)
気を取り直し進もうとするルルー。だがまた誰かに服を引っ張られた。すぐに後ろを向いた。だが誰もいない。また服を引っ張られた。このときルルーは気付いた。足元に何かがいる。すかさず足元を見る。なんとそこにいたのは・・・・
「カ、カーバンクルゥ」
とルルーが叫んだ。気づいてもらえてうれしいのかカーバンクルは踊っている・・・
「どうしたのよ、カーバンクル」
とルルーは訊ねた。カーバンクルはきりっとしジェスチャーを始めた。カーバンクルの言葉は特定の人にしかわからないのだ。そしてルルーは解らない人のほうにはいる。ルルーはカーバンクルのジェスチャーを見て言った。
「とにかくあんたについて行けばいいのね」
カーバンクルはうなずいた。
「じゃさっさといきましょう」
「ぐっ」
そしてルルーとカーバンクルは駆け出した。

東の森の中。まさに何かが起こりましたとでも現しているみたいにぽっかりとクレーターができていた。そこの中央に血に染まったアルルが倒れていた。ルルーは急いで駆け寄った。
「ア、アルル?ちょっとアルルしっかりしなさいよ。アルル!」
「う・・・うう・・・・・・・・」
ルルーの必死の呼びかけにアルルは気がついた。
「あっ、ルルー・・」
「それよりあんたその血・・・どうしたのよ!」
「こっ、これは・・・・そっ、それより、シェ、シェゾは、シェゾはどこ、シェゾは大丈夫なの」
アルルは目覚めたとたんに凄い剣幕で聞いてきた。
(このこがあわてるって相当のことよねー・・・)
とルルーは思い、事情を聞いてみることにした。
「アルル、落ち着いて事情を話してみなさい」

ルルーはぽかんとした顔をしていた。いかにも信じられないというように。
「アルルそれは本当なの?」
ルルーは尋ねた。アルルはムッとした顔で、
「本当なの!本当の本当にシェゾが・・・」
と言うといかにも泣き出しそうな顔になった。ルルーは本当のことだと確信した。
それは数分前のことだそうだ。アルルとカーバンクルは一緒にここ、東の森を歩いていたらしい。そこで倒れているシェゾを発見した。シェゾは重傷を負っていた。アルルはヒーリングを唱えたが無意味みたいなのでサタンに頼もうとシェゾを背負ったときレイズと名乗る男が現れシェゾを渡せと言ってきた。アルルは断り、戦闘が始まった。アルルはレイズとの戦闘に敗北し殺されそうになったがシェゾがアルルをかばってシェゾが瀕死の状態になった。このときにアルルに血がかかったらしい。そしてシェゾはレイズに連れて行かれた。
(大体のことはわかったけれど、あの変態が・・・とても信じられないわ・・)
とルルーは思った。そのとき隣にいたアルルが不意に口を開いた。
「シェゾ・・・どこに行ったの・・・」
「さあ、解らないわ・・・・アルル、こころあたりないわけ?」
「わからないよ・・・何がなんだかさっぱり・・・・・」
アルルは顔を横に振りながら言った。
「本当にわからないよ・・・思い出そうと思うけど、どうしても、どうしても無理だった・・・・」
とアルルは弱々しくつぶやいた。
「アルル・・・」
ルルーがいたわるように言った。
「これからどうしよう・・・」
「サタン様の塔に行かない?」
「?」
「どうせ助けるつもりでしょ?」
「うん、そうだけど・・・」
「私の用事のついでもあるけど、サタン様ならあの変態のこと知っているかも知れないわ」
「うん、そうだね。そうと決まれば急ごう」

そして二人と一匹はサタンの塔に向かった。
シェゾを助けるために・・・・・・
青桜緑空
2004年10月13日(水) 17時53分25秒 公開
■この作品の著作権は青桜緑空さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
第二章ですー。フ〜って感じです。でも、まだまだ続きます。
ルルーさん登場。次はサタンとかいろいろ出そうと思います。あとシェゾのことを少し書こうかと・・・
読んでくれた方、どんなことでもいいです。感想ください!お願いします。

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No.2  聖  評価:100点  ■2004-10-17 09:16:53  ID:MZ/tUjlcirs
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ぎゃぁぁぁ!訂正をします!
一話のときに「一話をみました・・・三話も・・・」って一話と思っていたのはプロローグなんですよね・・・どーりでおかしいと・・・。
ホントすいません・・・。
2話についての感想ですが
前と同じくスゴくいい小説です!
次三話へLet'sGO−!
No.1  華車 荵  評価:100点  ■2004-10-14 09:13:56  ID:RlKmr4ZO082
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二章ご苦労様です〜v
ルルーさん登場ですねw
必死に訴えるカー君が可愛いですv
連載書けるなんて羨ましいです〜w
これからどうなって行くのか…
次の章も期待してますねv
総レス数 2  合計 200

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