ちょっとした物語2
〜第一章〜   さらわれたのは闇の魔導師!?
街のほうからやってくる栗色の髪の少女。彼女の名はアルル・ナジャ。見た目は子供だが年は16歳、立派なお姉さんだ。そしてきっと彼女も恋する乙女!のはず・・・・。そんな彼女はシェゾの家から東に値する森へお弁当を持ちピクニックに来ていた。よく見ると彼女の肩にお弁当が入ったバスケットを恨めしそうに見る黄色いウサギがいる。そのウサギはカーバンクルという魔法生物である。通称カー君である。
「ぐっぐぐぐ」
とカー君が何か訴えるように鳴いた。
「えっ、ご飯食べようって・・・だめったらだめ。あと少しで目的地の泉に着くから。」
そう、アルルはカー君の言葉がわかるという特技を持っているのだ。アルルはカー君にそういうとカー君は、
「ぐ〜」
といかにも不服そうに答えた。ここまではとてもほほえましい光景だが、目の前にある人物が現れることによりアルルの表情は凍りついた。アルルの見つめる先には一人の青年が倒れていたのだった。
「しぇ、シェゾ!」
アルルは走って彼の元に駆けつけた。アルルはかなりあせっていた。まずシェゾがこんな重症を負うこと自体が珍しいからだ。
「今回復魔法唱えるからね・・・・ヒーリング」
だがシェゾの傷は一向にふさがらなかった。
(傷が大きすぎる。ガイアヒーリングは僕使えないし・・・・・あっ!)
アルルはひらめいた。少し抵抗はあるが、こうゆうことは彼を頼るのが一番なのである。
「少しの辛抱だから・・・すぐに助けてあげるからね。本当こうゆう時に限ってサタン来ないし・・・もう」
と独り言をつぶやきながらシェゾを背負おうとしたとき森から一人の男が出てきた。その男は金髪でロングヘアー、瞳は燃えるような赤をしているが少し濁っているような色だ。男は口を開きこう言った。
「僕は、レイズ。闇の魔導師を僕に譲ってくれないかなー?」
「嫌!かー君GO」
アルルは即答した。レイズを見た瞬間寒気が走ったからだ。それにアルルの勘はよくあたる。今もたもたしている暇は無いと感じカーバンクルビームでレイズを吹き飛ばす作戦に出たのだ。カー君は「まってました」と言うみたいに勢いよくアルルの肩から飛び出した。
「ぐっぐー!」
かー君は鳴き額のルベルクランから強力なビームを発射した。そして凄い爆発が起きた。その拍子にシェゾは目覚めた。
「吹っ飛んでいったかな?」
とアルルは言いつカー君の帰りを待った。だがいつもみたいにすぐに戻ってこない。アルルは心配になり、
「カー君どこにいるの?」
と呼びかけた。だが返事は返ってこなかった代わりにレイズの返事が聞こえた。
「こんな攻撃当たらなければ意味は無い・・彼と戦っているほうがもっともっと楽しかった・・」
といいながら煙の中からレイズが出てきた。レイズは何か持っていた。よく見るとそれは、目を回し気絶しているカーバンクルだったのだ。
「カー君!」
とアルルは悲鳴みたいな声で叫んだ。
「つまらないね、キミ。凄い魔導力持っているから少しは楽しめそうって思ったのに期待
はずれだったみたい。キミとはもう遊びたくないから消えてね。バイバイ」
とレイズは微笑みながら言うと何処からともなく剣を出しアルルに斬りかかった。
(殺される)
とアルルが思ったとき何かがアルルに覆いかぶさった。最初は何がなんだかわからなかった。覆いかぶさってきたのがシェゾだということも。
そしてアルルの身代わりになったシェゾの体をレイズの剣がつらぬいた。シェゾの血がアルルにかかった。さすがのレイズも唖然とした。
「勝手に死なれちゃ・・こま・・・・る・んだよ。・・・お前は・・俺の・・獲物だ・・ろ」
といいながらシェゾは倒れた。
「いやぁぁぁぁぁぁぁ」
とアルルが悲痛な声で叫んだ。
(今の彼女には何もできない・・・・・それより先に彼の手当てをしなければ・・・彼女をやるのはこの次で大丈夫なはず・・・・感情を抑えなくては・・)
そうレイズは思いながらシェゾから剣を抜いた。そしてレイズはシェゾを担ぎながらアルルに向かって言った。もうレイズの顔には微笑みは無かった。
「僕は君を殺す。絶対に。君をこの手で殺す」
と言い残しシェゾとともに消えていった。もうアルルは何がなんだかわからなかった。レイズが何を言っているかということも・・ただわかっていること・・・それはもうここにシェゾはいない、レイズという男に誘拐されてしまったから、そしてシェゾは今生死をさまよっていること、そしてこのことはすべて自分が原因だと言うこと・・・
「・・・・シェゾ・・」
とアルル弱々しくも涙ながらポツリとつぶやいた。そしてアルルはその場に倒れた。

・・・・その場に残るは一人の少女と一匹の魔法生物・・・・・・・・

青桜緑空
2004年10月12日(火) 19時08分25秒 公開
■この作品の著作権は青桜緑空さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
第一章です。読んでくれた方有難う。まだ連載するつもりなのでよろしゅう頼み申しあげます。

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No.2  聖  評価:100点  ■2004-10-17 09:11:22  ID:MZ/tUjlcirs
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初めまして聖です
すごくいいです!一話も読ませていただきました・・・。
最高です〜!!!
三話も早速・・・見たいと思います!
No.1  華車 荵  評価:100点  ■2004-10-13 03:11:14  ID:RlKmr4ZO082
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初めまして、華車です。
小説読ませていただきました〜v
凄い!続き物ですか!?し、しかもシェアルちっくvv
攫われたシェゾ…一体どうなってしまうんでしょうか!?
これからが楽しみです!
総レス数 2  合計 200

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